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「外国語上達法」の要約まとめ【英語学習者、必読の一冊!】

猫ちゃん
猫ちゃん

外国語上達法の要約を知りたい!英語を効率よく学びたい。

こんなお悩みにお答えします。

「外国語上達法」は岩波新書の千野栄一氏による書籍です。

千野栄一氏は、日本の言語学者で専門はチェコ語を中心としたスラブ語学。

私は語学が苦手である。

千野栄一『外国語上達法』

著書はこの一文から始まります。

読んでいくと著者が外国語にコンプレックスがあり、苦手としていた様子がよくわかります。そして、激しく共感でき嬉しくなります。

どのようにして英語・ドイツ語・フランス語・チェコ語をはじめとする数々のことばをモノにしていったかを、著者の体験と達人たちの知恵をちりばめて語られています。

今回は、そんな「外国語上達法」の要約をしていきます。

それでは、いきましょう。

「外国語上達法」の基本情報

「外国語上達法」の基本情報についてみていきます。

書名:外国語上達法
著者:千野栄一
出版月:1986年1月20日
出版社:岩波新書
定価:本体880円+税

初版発行が1986年ですから、かなり古い本です。
しかし!30年以上たった今でも本屋に平積みされているのですから、良書であることに間違いありません。

内容は12章で構成されています。

第1章 はじめにー外国語習得にはコツがある
第2章 目的と目標ーなぜ学ぶのか、ゴールはどこか
第3章 必要なものー“語学の神様”はこう語った
第4章 語彙ー覚えるべき千の単語とは
第5章 文法ー“愛される文法”のために
第6章 学習書ーよい本の条件はこれだ
第7章 教師ーこんな先生に教わりたい
第8章 辞書ー自分にあった学習辞典を
第9章 発音ーこればかりは始めが肝心
第10章 会話ーあやまちは人の常、と覚悟して
第11章 レアリアー文化・歴史を知らないと
第12章 まとめー言語を知れば、人間は大きくなる

全212ページありますが、30分程でスイスイ読めてしまいます。 

「外国語上達法」要約まとめ

付箋を貼りながら読むほど。

続いて、「外国語上達法」に書かれている、外国語を習得するための具体的な方法について、要約をご紹介します。

要約①:重要なのは「目的と程度」
要約②:必要なものは「お金と時間」
要約③:覚えるのは「語彙と文法」

ひとつずつ解説していきます。

要約①:重要なのは「目的と程度」

買い物のときはお金が無駄になるのにあれほど神経質になる人が、語学の習得のときは、お金以上に貴重な時間がむだになるのに気がつかない。

千野栄一『外国語上達法』

その第一の原因は、本来もっとも慎重になるべき第一外国語の習得に際して、その選択が自由にないことを挙げています。

ボス子
ボス子

確かに、役に立つかどうかは別として、まず英語だよね。

外国語を習うとき、なんでこの外国語を習うのおか、という意識が明白であることが絶対に必要である。この反対の例が“教養のための外国語”とやらで、こんな気持ちでフランス語やドイツ語を学ばれては、フランス語やドイツ語が迷惑である。

千野栄一『外国語上達法』
ボス子
ボス子

フランス語やドイツ語が迷惑(笑)ここ笑った!

著者は「外国語を習得しようとする場合、何語を何の目的で学ぶかをはっきり決めてかからないといけない」と一貫して主張されています。

そして次に、習得したいと思う外国語が決まったら、その外国語をどの程度習得するつもりかの見通をつけなくてはいけません。

いろいろと数多く外国語ができる人がいても、その中で読み書き話せるという三拍子揃ってできる言語はひとつ下二つで、三つという人は少ない。従って、それ以外の言語は当然のことながら何らかの制限つきである。

千野栄一『外国語上達法』

外国語習得には時間がかかるのが前提で、読み書き話すという三つができるようになるのは、3年から5年が必要になってくること、必要ではない言語をやることは、人生の大きなむだ以外何物でもないからです。

要約②:必要なものは「お金と時間」

著書が「語学の神様」と仰ぐS先生から、語学上達のコツを聞き出そうとした際の言葉がこちら。

「先生、語学が上達するのに必要なものはなんでしょうか」
「それは二つ、時間とお金」

千野栄一『外国語上達法』
ボス子
ボス子

短い答えが明快だよね!

人間はそもそもケチだからお金を払うとそれを無駄にすまい!とその時間が無駄にならないようにと予習・復習をするということらしいのですが、納得です、、、

そしてもう一つ、お金だけあってもダメで時間が必要。ということ。

外国語の習得には時間が必要だとはっきり語られています。
なぜかというと、外国語の習得には「記憶」が重要な役割を果たしているからです。

時間の使い方について一言するならば、ある外国語を習得しようと決心し、具体的に習得に向かってスタートしたときは、まず半年くらいはがむしゃらに進む必要がある。これは人工衛星を軌道に乗せるまでロケットの推進力が必要なのと同じで、一度軌道に乗りさえすれば、あとは定期的に限られた時間を割けばいい。

結局、少しずつでも繰り返すことが大切で、学習を習慣にすることが必要です。

要約③:覚えるのは「語彙と文法」

それではお金と時間で何を学ぶべきなのか、、、著書の質問に対してS先生の回答がこちら。

「覚えなければいけないのは、たったたった二つ。語彙と文法」

千野栄一『外国語上達法』

S先生はいとも簡単にこの二つという指摘をなされているが、この語彙(一つ一つの言語にある単語の総和)と文法、という順番がまた大切な意味を持っている。

千野栄一『外国語上達法』

このような当たり前に思えることですが、著書では習得がうまくいかない要因や、語彙と文法について習得方法を具体的に語られています。

語彙
●語彙の習得が文法の習得と大きく違うのは、言語による難易がないこと。
●習得がうまくいかないのは、面白くないこと、語の数が多く一見終わりがないように見えること、どのような語彙を選択するか自覚がないこと。
●必要なのは意欲、熱意。記憶のための繰り返し。
●まず千の単語を覚える。
●習得後数のゴールを決める。
文法
●文法には単語を文に組み立てていくルールと、その組み立てを表示するための形を扱う部分の二つがある。
●文法は手段と心得る。
●10ページを徹底的に覚える。この突貫工事を何度か繰り返すことが重要。
●多くの言語で動詞と代名詞がヤマ。

単語を覚える場合、どのような単語を覚えるかで、同じ三千の語を覚えた場合でも学習効果に大きな差があることも指摘しており、学習書(テキスト)の選び方も示唆しています。

よい学習書は・・・頻度数の多い単語や文が載っているもの!そして薄いもの!

初歩の語学の教科書なり自習書は、薄くなければならない。語学習得のためには、ああこれだけ済んだ、ここまで分かった、一つ山を越えたということを絶えず確認して、次のエネルギーを呼び覚ますことが必要である。

千野栄一『外国語上達法』

もし読者の方がモノにしようと思っている外国語の骨組みが、10頁を完璧にモノにすればできると分かれば、誰でも勇気が湧いてくるに違いない。

千野栄一『外国語上達法』

確かに!この言葉に勇気をもらう!

余談ですが、個人的に、単語が覚えられないので何か良い覚えかたはないのかな〜なんて思っていたので、次の言葉は胸に刺さりました。

「外国語は好きなんだけど、単語が覚えられなくてね」という人は自分が勤勉でないことを告白しているのである。

千野栄一『外国語上達法』
ボス子
ボス子

忘れるのは当たり前なんだよねー!継続してやるしかない。

まとめ(感想)

私はこの本を読んで、英語を「どこまで」できるようになりたいのか、考えるようになりました。
それまでは英語ができるようになりたい!と思っていましたが、本当に漠然としていました。

できるにもレベルがありますもんね。

まだまだ英語を学習する目的ははっきりしていませんが、完璧になる必要はないということで気が楽になりました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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